給料踏み倒し事件 その7.
開廷時間の5分前に行くと、すでに20人近くの人が来ていた。
出席簿に○をつける。
法廷が開廷すると、30人くらいの人が傍聴席になだれこんだ。
中央に裁判官、向かって左側に司法委員。手前、書記官。
では、○○金融さんとアオヤマさん。
最初の呼び出しがあり、それぞれ原告席と被告席に分かれる。
「被告の方から和解の申出がありますが-」と裁判官。
「あーそうですか、」では、
「司法委員を交え、別室にて話し合いをしてください。」
一時が万事、話が進み、やっと、順番が来た。
「被告、訴状はお読みになりましたか?。」「ハイ。」
「原告、答弁書見ましたか?。」「ハイ。」
「それについて何かありますか?。」「後日、書面にて提出します。」
「わかりました。」
「争点整理のため、準備手続にはいります。」
次回の期日を決め、
「次回、ラウンドテーブルで行います。」
※ラウンドテーブル法廷のこと。
楕円形のテーブル正面が裁判官、隣に司法委員。向かって
左斜めに原告。右斜めに被告。
と、座る場所が決まっている。勿論、法廷であるので、そこでの発言は
訴訟資料となるので、発言には注意を要する。
時間にして、3分くらいで終わった。
発言したのは、「ハイ。」と「後日、書面にて提出します。」だけである。
岩下志摩のように、六法を開いて、云々することもない。
最初、陳述書をつくり、陳述するつもりだった。当てがはずれた。
はずされたような気がした。