大阪府熊取町で平成15年5月、当時小学4年生だった吉川友梨さん(25)が下校中に行方不明になった事件は20日、発生から丸16年となった。大阪府警泉佐野署捜査本部は、目撃情報があった不審車両の割り出しを中心に捜査を続けているが、有力な手がかりはないという。
捜査本部によると、友梨さんの自宅付近で、不審なトヨタの白いクラウンが止まっていたとの情報が複数寄せられている。車内に女の子が乗っていたとの情報もあり、捜査本部はこのクラウンの所有者の割り出しを重点的に進めている。
クラウンは昭和62年~平成2年に製造された「130系」の可能性が高いとみられ、捜査本部は今年4月末までに府南部の同型車約900台のうち、約7割にあたる約650台の所有者を割り出したが、友梨さんの発見にはつながっていない。
今年に入って捜査本部に寄せられた情報は4月末現在で25件で、昨年1年間の350件から大きく減少。年によってばらつきはあるものの、減少傾向にあるという。捜査を担当する捜査1課の森貴彦警視は「必ず見つけ出すという覚悟で全捜査員が動いている。1件でも多くの情報を頂きたい」と話している。
大阪市中央区の南海難波駅前では20日、友梨さんの捜索を支援するNPO法人「あいうえお」(同府貝塚市)のメンバーや府警の捜査員約30人が、友梨さんの顔写真入りのチラシやティッシュ約5千点を通行人らに配布した。
同法人の代表理事、三本松義春さん(72)は「友梨ちゃんが元気に帰ってくることを祈り、今後も活動を続けていきたい」と話した。
情報提供は泉佐野署捜査本部(072・464・1234)。