女性がオジサンと食事したりデートをして金品をもらう“パパ活”。ここ数年で一気に広まった言葉ですが、この逆バージョンで“ママ活”というものが存在するようです。Twitterで検索してみると「ママ活募集」「逆サポ(=逆援助交際)」というワードがたくさん出てきて驚くほど。
若い男性が“ママ”を探すことも、女性が若い男性を探すことも、ともに「ママ活」と呼ばれている様子。一体、どのような女性が「ママ活」をしているのでしょうか? その実態に迫ってみました。
◆離婚してから、遊びまくったけど虚しくて……
話を聞いたのはママ活歴半年というヨウコさん(仮名・41歳)。ママ活を始めたきっかけは離婚だったといいます。
「不妊治療の末、夫とは1年前に離婚しました。離婚後は自暴自棄になり『子供ができないんだから遊びまくろう』と街コンや出会い系に参加しまくっていたんですが、遊んでいてもどこか虚しくて……。
やっぱり子供が欲しいという気持ちがどこかにあったんですよね。そこで出会い系アプリで若い男の子と会ったときに、家に呼んで関係を持つのではなく手料理を作って食べさせてみたら、少しだけ気持ちが満たされたような気がしたんです」
◆肉体関係はいらない。子供のように面倒を見てあげたい
当初「ママ活」という言葉を知らなかったヨウコさんですが、自分が求めていたのは肉体関係ではないと早々に気付いたそうです。
「前の夫も子供っぽくてお風呂のあとの着替えを出したり朝起こしたりしていたので、母性本能が強いんだと思います。性的な行為をするよりも、誰かの面倒を見てあげたいんです。
今、ママ活をしている相手は21歳の大学生で月に2、3度自宅に呼んでご飯を作ってあげて一緒に食べる関係です。お小遣いは1回5000円くらい。すごく寂しい時は泊まってもらうこともありますが、体の関係は持ちません。お金を出せば寝てくれるんでしょうけど、そういう対象で見れないんですよね。私は添い寝してもらうだけで満足だし、性欲が落ちているのかもしれませんね」
ヨウコさんのように若い男性を子供のように見立てて心を満たす「ママ活女性」もいますが、中にはプロの男性に飽きてしまい「ママ活」に走る女性もいるようです。
◆若い男の子と、ただ温泉でダラダラする幸せ
心だけでなく、もう少し踏み込んだ関係を求める女性もいます。ラウンジでママを務めるアヤカさん(仮名・38歳)です。
「10代の頃から水商売をしていてホストクラブで遊んでいたんですが、最近のホストって昔と違って枕営業(お客と寝て店に呼ぶこと)をしないんですよね。それで高いお金を払うなら別に素人の男のコでもいいかなと思いママ活を始めたんです。
Twitterでママ活専用のアカウントを作って募集したり、ハッシュタグで“ママ活募集”と書いている男の子から探したりします。相手は20~25歳の大学生や大学院生、後はお金がない売れないバンドマンなどです」
アヤカさんの場合、“ママ活”する若者たちとはどんなデートをするのでしょうか?
「一緒に飲みに行ってご飯をおごって仕事の愚痴を聞いてもらい、タクシー代として3000~5000円ほどお小遣いをあげてます。女友達と飲むとオシャレな店を予約したりと色々面倒臭いんですが、若い男の子は安いチェーン店でも喜んでくれるので良いですね。
この前、大学生の男のコと全額私持ちで温泉旅行に行ったんです。2人で部屋でダラダラして適当に温泉に浸かったりお酒を飲んで過ごしたんですが、彼氏や女友達と違って気を遣わなくていいのですごくリラックスできましたよ。最後は2人とも酔いつぶれて酷い格好で寝てたんですが、異性として意識しないほどの年齢差があるからラクなんですよね」
目的はそれぞれですが、罪悪感を持たずに若い男性と遊ぶためにママ活をするという女性が多いようです。相場も高額ではないのでハードルは低そうですが、くれぐれも未成年には手を出さないようにしてくださいね。
<文/カワノアユミ>
【カワノアユミ】
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。裏モノ・夜ネタを主に執筆。編著書に『旅の賢人たちが作った最強ナビ』(辰巳出版)など。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。ツイッターアカウントは@ayumikawano