滋賀県東近江市で2015年5月、大凧(おおだこ)が落下し男性1人が死亡、6人が重軽傷を負った事故をめぐり、市と男性の遺族側との民事調停が成立する見通しになった。市が管理責任を認め、遺族側に解決金3200万円を支払う案が28日の市議会で承認された。
15年5月31日にあった東近江大凧まつりで100畳の大凧(重さ約700キロ)が失速し、高さ約140メートルから落下。観客の堺市西区の男性(当時73)が死亡し、6人が重軽傷を負った。
まつりは保存会や市などの実行委員会が主催。実行委会長の市長は管理責任を認め、16年7月から遺族側と賠償交渉をしてきた。昨年10月、遺族側が大津簡裁に民事調停を申し立て、同12月の調停委員会で、市が解決金3200万円を支払う案を遺族側が受け入れる意向を示したという。3月16日に調停が成立する見込み。
事故をめぐっては16年3月、県警が保存会役員と警備担当の市職員2人の計3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。