オーストリア:マスク着用注意、取り締まり対象にも
毎日新聞
4 時間前
29.09.29.
【ウィーン三木幸治】オーストリア政府は10月1日から、公共の場で顔を覆うベールなどの着用を禁止する。イスラム教徒女性の顔を覆う「ニカブ」の禁止が主目的だが、日本などで使われるマスクも取り締まりの対象になる可能性があり、在オーストリア日本大使館は「入国の際はマスクを外すことを勧める」と旅行者に呼びかけている。
法律はテロの未然防止やイスラム教徒のオーストリアへの統合政策の一環として導入される。屋外や電車、バスの中で顔の一部を隠していた場合、警察が職務質問し、指示に従わない場合は最大150ユーロ(約2万円)の罰金が科せられる。マスクや口元を隠すマフラーは健康上の理由など「一定の条件」で認められるが、警察の指導を受ける可能性が高い。同大使館は「日本人が無用のトラブルに巻き込まれる恐れがある」と懸念している。
オーストリアでは、2015~16年に中東やアフリカなどから約13万人の難民・移民らが流入。難民排斥を訴える極右政党が人気を集め、政府も難民らに強硬姿勢を取っている。