宅配荷物、ローカル線の救世主に? ヤマトなど実証実験
朝日新聞デジタル
1日前
29.08.14.
宅配荷物を運ぶ実証実験をする長良川鉄道(同鉄道提供)© 朝日新聞
岐阜県などが出資する第三セクター「長良川鉄道」(本社・関市)は、宅配最大手のヤマト運輸と提携し、宅配荷物の一部を旅客用の車両に載せて運ぶ「貨客混載輸送」の実証実験を9月に行う。過重労働が問題になっている宅配ドライバーの負担軽減と、経営が厳しいローカル鉄道の増収が期待されている。
実証実験では、関駅(関市)から美並苅安(みなみかりやす)駅(郡上市)までの約20キロを1日1回、列車に荷物を積んで運ぶ。荷物は専用の輸送ボックス(高さ170センチ、横107センチ、奥行き78センチ)に入れ、車内の乗降口付近のスペースに置く。美並苅安駅で荷物を車に積み替え、ヤマト運輸のドライバーが郡上市南部の美並地区に配達する。
美並地区は面積が広く、担当ドライバーは郡上市中心部の支店まで、日に何度か往復約1時間かけて荷物を取りに戻る必要があった。鉄道輸送で労働時間の短縮や利用者へのサービス向上が期待できるという。