山林違法開発:徳川家ゆかりの定光寺に原状回復指示 愛知
毎日新聞
5 時間前
尾張徳川家ゆかりの定光寺(愛知県瀬戸市)が国定公園内の山林を違法に開発した問題で、愛知県は26日、原状回復を指示し、是正計画書を今年9月末までに提出するよう求めた。大村秀章知事は同日の定例記者会見で「元の植生に戻してもらう」と話した。
県によると、定光寺は2010年度に国定公園内にある寺とその周辺の土地約0.9ヘクタールの開発許可を受けたが、実際には約3倍の2.9ヘクタールの山林を伐採するなどしていた。
自然公園法など六つの法令に違反か違反の疑いがあるという。県の調査に寺側は「梅や桜などを観光用に植える予定だった」と説明している。
昨年8月の大雨で土砂が県道に流れ込み、違法開発が発覚した。県の指導を受け、寺側は土砂流出防止の補修工事を行い、今月22日に完了している。
定光寺は初代尾張藩主、徳川義直の墓所がある。大村知事は「歴史と伝統ある寺だけに社会的責任も大きい」と述べた。【黒尾透】