将棋:藤井四段、名人への挑戦 道のり長く
毎日新聞
3 時間前
29.06.15.
デビュー戦以来25連勝中の将棋の藤井聡太四段(14)と、瀬川晶司五段(47)との第76期名人戦順位戦C級2組(毎日新聞社、朝日新聞社主催)1回戦の対局が15日、大阪市福島区の関西将棋会館で始まった。
史上最年少の中学生棋士、藤井四段の、名人への長い道のりの挑戦が始まった。「しょうぎのめいじんになりたいです」と6歳のときに書いた夢。一番下のリーグからどんなスピードで駆け上がっていくのか、ファンも熱い視線を注いでいる。
順位戦は上から順にA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の5クラスで構成。年度ごとのリーグ戦で、成績に応じて昇級・降級があり、A級優勝者が名人に挑戦する。
藤井四段が所属するC2は今期は50人が参加。1人が10局指して上位3人が来期、C1に昇級する。プロになり立てで、順位戦初参加の藤井四段は50人中、順位は45位。全10局を終え、同じ成績であれば、昇級は上位者優先のため、藤井四段が昇級するためには、事実上全勝かそれに近い成績が求められる。
名人への道© 毎日新聞 名人への道
過去の中学生棋士では、谷川浩司九段(55)が昇降級リーグ4組(現在のC2)で1期足踏みした以外は連続昇級し、最年少記録となる21歳で名人位を獲得。羽生善治王位(46)は23歳で初の名人位に就き、加藤一二三九段(77)は42歳のとき、中原誠名人(69)=当時=から奪取して悲願をかなえた。渡辺明竜王(33)はA級8期目を迎えたが、まだ挑戦権の獲得もない。
藤井四段が毎年昇級し、A級1期目で優勝すれば19歳で名人戦の舞台に立つ。そして名人との七番勝負に勝てば、史上最年少名人の誕生となる。【新土居仁昌】