領海の起点、最新装置で見直しへ…拡大の可能性
読売新聞
18 時間前
28.09.25.
海上保安庁は来年度から、領海の起点の位置について、見直しを始める。
最新観測装置を使って、起点の位置を正確に観測することで、同庁では、領海が広がるとみている。
領海は陸地沿岸から12カイリ(約22キロ)までの海域で、国連海洋法条約に基づき、沿岸国が定めることができる。干潮時の海岸線「低潮線」が、領海の起点になっている。
低潮線は、全国の海岸線の約600か所を、同庁が船で1か月程度観測し、引き潮で最も低かった場所を結んでいる。しかし、潮の位置が最も低くなるのは、太陽と月との引力の関係などで約19年に1回。現在の方法では、最も低い場所を観測するのは難しかった。
同庁が約2億円をかけて来年度から導入する予定の観測装置は高度なGPS(全地球測位システム)を搭載。季節ごとの潮位パターンを1年間程度観測し、その後の長期にわたる潮の状況を計算する。