西表島全域を国立公園に イリオモテヤマネコ保全へ
朝日新聞デジタル
1時間前
28.02.24.
環境省の中央環境審議会自然環境部会は23日、西表石垣国立公園(沖縄県)のうち、西表島での範囲を島全域に広げることを決めた。また、57番目の国定公園として「京都丹波高原国定公園」(京都府)を新たに設けることを決めた。いずれも3月下旬の官報で告示される。
西表島の国立公園の範囲は島の3分の1程度だったが、絶滅のおそれが高い固有種イリオモテヤマネコの生息環境が山間部に及ぶことがわかり、陸域で約1万9千ヘクタールを拡張。島全域で保全を進める。
政府は西表島を含む「奄美・琉球」地域について、早ければ2018年にユネスコの世界自然遺産に登録することを目指している。登録には、予定地を国立公園に指定するなど自然保護体制を取ることが条件となっている。
京都丹波高原国定公園は京都府中央部に位置し、スギやブナなどの自然林に豊かな生態系があることが評価された。(香取啓介)
西表島とは
西表島の風景
●人口2,266人 ●面積289.27km2 ●周囲129.99km ●最高標高469.5 m
沖縄県では本島の次に大きい島。 石垣島から高速船で約40分。 島の90%を覆う亜熱帯のジャングルが海岸線近くまで迫っていて、平地はほとんどありません。 仲間川をはじめ大小40以上の川があり、河口から10kmあたりまでの海水と淡水が混じる汽水域には広大なマングローブ林が広がっています。 天然記念物の「イリオモテヤマネコ」をはじめ、日本のワシ類で最小の「カンムリワシ」、日本最大の「キシノウエトカゲ」や「セマルハコガメ」などの珍しい動物が生息する奥深い自然の宝庫です。 近年はこういった貴重な自然をカヤックやトレッキングで体験・観察するエコツアーも盛んに行われています。