万博記念公園:「太陽の塔」内部公開を1年延期へ
毎日新聞
1時間前
28.02.12.
大阪府は、万博記念公園(吹田市)にある「太陽の塔」の内部公開を当初予定より1年延期し、2018年3月を目指す方針を固めた。昨年夏、内部公開に向けた耐震工事の入札を実施したところ、業者の入札額が高騰。府が想定していた発注額を上回り、入札不調(不成立)になっていた。
府が不調の原因を探るため入札業者にヒアリングしたところ、塔が円筒形の特殊な形状であることが、工事費が高騰した原因だと分かった。高所での作業になる▽窓がなく、資材の出し入れに制約がある▽内部にオブジェ「生命の樹(き)」があり作業スペースが狭い−−などを指摘する声が上がった。
大阪の顔として親しまれている太陽の塔=吹田市の万博公園で© 毎日新聞 大阪の顔として親しまれている太陽の塔=吹田市の万博公園で
このため府は発注額を見直し、4月以降に入札をやり直すことにした。担当者は「府が想定した以上に、業者は工事が難しくなると考えていた」と話している。
太陽の塔(高さ70メートル)は芸術家の故・岡本太郎氏作で、大阪万博(1970年)のシンボル。内部の「生命の樹」は高さ約40メートル。大地震で損壊する可能性があり、塔本体のコンクリートを厚くするなどの耐震工事を実施することにした。【熊谷豪】