奈良公園:真っ赤な水草大量発生 周辺の池、猛暑影響か
毎日新聞
27.08.04.
5 時間前
奈良市の奈良公園周辺の池で今月に入り、真っ赤な水草が大量発生し観光客らを驚かせている。最高気温が連日35度以上のため、公園を管理する県は「高温の影響なのか……」と困惑し、景観などへの影響を考慮して除去を始めた。
水草の繁茂で赤くなった荒池。後方は興福寺=奈良市高畑町で2015年8月4日午前9時55分、本社ヘリから三村政司撮影© 毎日新聞
県奈良公園室によると、世界遺産の興福寺と春日大社に近い荒池や、観光名所の浮見堂が建つ鷺(さぎ)池などで1日ごろから急激に赤くなった。アカウキクサ科とみられ、在来種は環境省の絶滅危惧種に分類されているが、高温に強く繁殖力のある外来種は「特定外来生物」として規制対象だ。奈良の池で発生したのが外来種かは不明。
東京都調布市から観光で訪れた自営業の男性(45)は「遠くから見たらコスモスか何かの花畑かと思った」と驚いていた。
同室は、水草が水面を覆うと池のコイなどが酸欠を起こす恐れがあるため、3日に除去を始めた。同室は「10年ほど前に池が赤くなることがあったが、大量発生は経験がない。猛暑や雨不足の影響かもしれない」と話している。【伊澤拓也】