韓国、対馬の盗難仏像1体を返還へ 最高検が決定
産経新聞
27.07.15.
【ソウル=名村隆寛】韓国最高検は15日、2012年10月に長崎県対馬市の海神神社から盗まれ、韓国に持ち込まれた国の指定重要文化財の仏像「銅造如来立像」を同神社に返還することを決めたと明らかにした。
この仏像は新羅時代のもので、韓国に持ち込まれた後は「日本からの文化財奪還」の象徴とされてきた。日本側からの再三の返還要求にも関わらず、韓国文化財研究所に置かれたままだった。信仰の対象として拝まれることもなく、文化財として「接近禁止」の札が貼られていた。
仏像は16日にも引き渡しが可能だが、韓国文化財庁では日本側と調整中という。
対馬からは同時期に、観音寺の長崎県の指定有形文化財で高麗時代の仏像「観世音菩薩坐像」も盗まれ、韓国に持ち込まれた。現在、保管中のこの仏像は「本来の所有者」と主張している韓国の寺の請求により、返還差し止めの仮処分が出されている。最高検では、返還するかどうかは現時点では決定しない方針という。