放置調書盗み見、女性暴行に悪用か…聴取の男
読売新聞
27.06.10.
東京都板橋区で昨年起きた暴行事件を巡り、警視庁の警察官が事件の4日前、20代の被害女性の個人情報が記載された調書の写しを、別の窃盗事件で取り調べた男の取調室に置いたまま席を外していたことが分かった。
男は調書をのぞき見た可能性があり、面識のないこの女性の勤務先に連絡し、暴行事件を起こしていた。警察官は今月2日、東京地裁で行われた男の公判で調書の放置を認め、女性に謝罪した。
無職菅原恵一被告(33)は昨年10月、同区のマンション室内で、女性の頬を平手でたたくなどしたとして起訴された。被告は女性が逃げた後に姿を消したが、12月に出頭して逮捕された。
菅原被告は暴行事件の4日前に豊島区内の書店で本2冊を万引きし、警視庁目白署から任意で取り調べを受けていた。担当した署員の公判証言では、署員は女性の名前や勤務先などが記載された調書の写しを取調室に持ち込み、被告の手の届く場所に置いたまま3~4回、室外に出たという。