<正月料理>タコやエビ…食材価格が高騰 不漁に円安が直撃
毎日新聞12月23日(火)21時41分
タコやエビ、イクラなど正月料理に欠かせない食材の卸売価格が上昇している。円安による輸入価格の上昇や、不漁による生産量の減少などが要因。順調だった野菜の生育も12月の寒波の影響で出荷の遅れや価格上昇が懸念されており、家計の負担は増しそうだ。
水産庁の集計では、東京都中央卸売市場の今月1〜22日の冷凍タコの平均卸売価格は1キロ当たり1026円と、昨年12月平均に比べ約4割上昇。乱獲の影響で西アフリカ・モーリタニア産が減少していることに加え、円安が輸入価格を押し上げている。生鮮クルマエビは1キロ当たり6243円と26%上昇。生鮮クロマグロも4752円と17%上がった。タラバガニやズワイガニは、ロシアが輸出規制を強化したため価格が上がっているほか、イクラも北海道などで秋サケ漁が不漁だったため、値上がりしているという。
「何から何まで値段が上がっている気がする。毎年おせち料理を作るけど、今年は少し量を減らさないといけないかも」。東京都江戸川区のスーパーで買い物をしていた主婦(40)は、鮮魚売り場でじっくりと品定めしていた。大手スーパー各社は半年程度前から、年末に売れる食材について大量購入の契約を結び、急激な価格変動の影響を避ける手立てを取っているものの、イクラ、カニなどの店頭価格は1年前に比べて1割程度上がっている。供給量の多い養殖マダイなど前年より値下がりしているものもあるが、4月の消費増税で消費者の節約志向は強まっており、イオンはイクラ、カズノコなどのプライベートブランド(PB)で「売り場を目立たせて提案を強化する」という。
一方、大根やキャベツ、ネギなどの野菜は生育が順調で大量の入荷が見込めるため、昨年より価格は下がると見込む市場関係者が多かった。ただ、12月中旬の寒波の影響で一部は収穫が遅れているといい、「葉物野菜を中心に先月に比べ3%程度、値段が上がっている」(ユニー)。今後の価格上昇が懸念される。【鈴木一也】
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