権力の意向反映と産経前支局長 「無罪勝ち取りたい」
【ソウル共同】韓国の朴槿恵大統領の名誉を毀損したとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(48)は10日、「検察は権力の意向に逆らい私を不起訴にすることはできなかったと思う」と述べ、起訴決定は大統領府の意向が反映されたと受け止めていることを明らかにした。
ソウルで共同通信などの取材に応じた。加藤氏は、事情聴取での主張をまったく聞き入られなかったと検察の捜査を批判し「裁判で無罪を勝ち取りたい」と強調した。
産経新聞ソウル支局が入居するビルのそばでは10日、抗議集会を開いた保守団体のメンバーらが警備の警察官に暴行し連行される騒ぎも起きた。
2014/10/10 21:14 【共同通信】
韓国紙「大統領守るため国家の名誉失墜させた」
読売新聞10月10日(金)12時20分
【ソウル=吉田敏行】産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長(48)が、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴された問題について、韓国各紙は10日付の朝刊でも、大きく報じた。
大手紙・中央日報は特集記事で、検察が起訴したことについて「大統領の人格も保護されねばならないという判断とみられる」と分析。産経新聞が「嫌韓、反韓報道を主導していた面も影響を与えた」と指摘した。
韓国日報は社説で、検察が内外の憂慮にもかかわらず起訴を強行したのは、大統領府を意識した過剰措置だと批判した。
言論の自由の問題などに積極的に取り組む京郷新聞は「大統領の名誉を守るために国家の名誉を失墜させた」との見出しで1面トップで報道。海外の批判を詳しく伝え、「国のイメージを傷つけた」という韓国政府関係者の声も紹介した。
最大手の朝鮮日報は、日本政府や日本メディアの反応を簡潔に報じた。