2014年3月17日 09:51 (日刊スポーツ)
沙羅日体大合格 スポーツ界初飛び入学だ
ノルディックスキー・ジャンプ女子でソチ五輪代表の高梨沙羅(17=クラレ)が日体大に合格したことが16日、分かった。
W杯遠征中で本人は進学の意思を示してはいないが、ソチ五輪から帰国後、多忙の中、面接、論文試験を受け、3月上旬に吉報が届いた。現在、17歳で今年の4月に新高3年。大学進学となればスポーツ界初の「飛び入学」となる。同大は今年からこの制度を導入しており全国でも6校目で体育学部は初となる。
高梨は12年3月に北海道・上川中を卒業し、グレースマウンテン・インターナショナルスクールに進学。その後、たった4カ月で文部科学省が実施する高校卒業程度認定試験(旧大検)に合格する天才ぶりを発揮した。
今季もソチ五輪こそ4位だったとはいえ、常に競技に真剣に取り組み、W杯個人総合を2連覇するなど世界の頂点を極めた。技術向上への意識を常に持っており、ジャンプなどの動きをより追求したいとの思いもあり、大学を受験した。文部科学省は同制度について、特定の分野で特に優れた資質を有する者に早期に大学入学の機会を与えるとしており、これに合致する。
ただ、まだ進学するかの最終判断は下していない。18年平昌五輪に向け、来季もあくまで競技を優先するため、関係者と話し合いの上で決定する。高梨は22日の今季のW杯最終戦(スロベニア)に出場した後、25日に帰国予定で、その動向が注目される。
◆飛び入学 97年7月に文部省(現文部科学省)が学校教育法施行規則を一部改正して、数学、物理分野に限り解禁され、01年から全分野で導入が可能となった。
特定の分野について特に優れた資質を有する学生が高校を卒業しなくても、大学に入学可能な制度で、高校に2年以上在学した者、またはこれに準ずる者で特別な才能を認められた者などの条件がある
。今年、導入した日体大のほか、千葉大など6校が導入している。これまでは数学、物理などの理数系の学部が主で、体育学部の導入は日体大が初となる。
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