2014年3月10日 08:20 (読売新聞)
クリミア「脱ウクライナ加速」ルーブル導入準備
【セバストポリ(ウクライナ南部)=田村雄】ウクライナ南部クリミア自治共和国が、ロシア編入の賛否を問う16日の住民投票を前に、ロシア通貨ルーブルの早期導入を求めたり、首都キエフのテレビ放送を規制したりするなど「脱ウクライナ化」を加速させている。
自治共和国のテミルガリエフ第1副首相は6日、住民投票でロシア編入が支持されれば、「ルーブル圏に参加する用意がある」と述べ、通貨をウクライナのグリブナからロシアのルーブルに切り替えるためロシアに協力を求める考えを表明した。
自治共和国と接するクリミア半島の特別市セバストポリの議会も16日の住民投票を決めている。市内の警備会社社長(31)は、マンションを買えるほどグリブナの蓄えがあり、「通貨が切り替わると換金レートによっては大きく目減りするかもしれない」と心配する。
一方で両替商ズドブノフさん(56)は「ロシアは十分な支援をしてくれると信じている。大きな混乱はないだろう」と話した。
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