2013年11月26日 20:05 (AFPBB News)
恋人のDV歴を照会可能に、英「クレア法」が来年施行
ルーマニアの首都ブカレスト(Bucharest)の議会前で、ドメスティック・バイオレンス(DV)の廃絶を求めてデモを行う女性たち(2011年11月25日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News (AFPBB News)
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【AFP=時事】英イングランド(England)とウェールズ(Wales)の女性は、恋人にドメスティック・バイオレンス(DV)の犯罪歴があるかどうかを警察当局に照会できるようになる。英政府が25日、発表した。
2009年に元恋人の男に殺害されたクレア・ウッド(Clare Wood)さん(享年36)から名称を採った「クレア法(Clare's Law)」は、同国の一部地域での1年間に及ぶ試験期間を経て、来年3月に施行される予定となっている。
1児の母だったウッドさんは、米SNSフェイスブック(Facebook)を通じてジョージ・アップルトン(George Appleton)容疑者と出会った。だが、アップルトン容疑者には、過去に恋人にナイフを突き立てて誘拐するなど、女性に対する暴力の犯罪歴があったことをウッドさんは知ることができなかった。アップルトン容疑者はウッドさんを縛り、ウッドさんの体に火を付けた後、自殺した。
英国のテリーザ・メイ(Theresa May)内相によると、昨年、暴力的な恋人あるいは元恋人に殺害された英国人女性は88人に上った。また、警察当局が市民に対して他人の暴力事件の履歴を公開してもよいかどうかについて「相当の混乱」が生じていたという。
「ドメスティック・バイオレンスは人の命を奪うこともある──クレア法は、悲劇で幕を下ろす前に暴力的な状況から逃れるために必要な情報を人々に提供する」と、メイ内相は英大衆紙サン(The Sun)に語った。
内務省によると、試験期間中、約400人の女性が恋人あるいは元恋人についての情報照会を申請し、警察当局は約100件について情報を提供したという。
【翻訳編集】AFPBB News
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