ツシマヤマネコ、70~100匹に減少 交通事故増加が主要因?
2013.9.25 20:26 [ペット・いきもの]
対馬野生生物保護センターで保護されている絶滅の恐れがある「ツシマヤマネコ」=長崎県対馬市(植村光貴撮影)
環境省は25日、長崎県・対馬に分布する野生のツシマヤマネコ(天然記念物)の生息数が減少傾向にあり、推計70~100匹にとどまるとの調査結果を明らかにした。2012年度は交通事故で過去最多の13匹が死んでおり、環境省は「重大な要因の一つだ」と指摘している。
環境省は10~12年度、確認されたふんのDNA分析に加え、保護されたりモニタリングカメラに写ったりした個体などから生息数を計算。推計の70~100匹は、前回調査(02~04年度)の80~100匹に比べ、下限の個体数で1割減となった。
対馬北部の上島では生息範囲は広がったが、生息密度が低下。交通事故増加のほか、餌の昆虫や小動物が減っていることも減少傾向に影響しているという。環境省は原因分析を急ぎ、長崎県外も含め動物園などで飼育されているツシマヤマネコを野生に返し、個体数を増やすことを検討する。
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