ローマ法王に証人出廷を要請 性的虐待で米国の被害者代理人
2010.4.2 08:38
復活祭前のミサに臨むローマ法王ベネディクト16世=1日、バチカン(AP)
カトリック聖職者による世界各地での未成年者への性的虐待疑惑で、イタリアの主要メディアは1日、米国の被害者の代理人弁護士が、ローマ法王ベネディクト16世が虐待を知りながら隠していた疑いがあるとして、法王を証人として出廷させるよう米ケンタッキー州の裁判所に要請したと報じた。
米国からの報道として伝えた。バチカン市国の国家元首でもある法王が出廷に応じる可能性はほとんどないが、バチカンでは法王の権威を傷つけるニュースとしてとらえられている。法王はこの日、復活祭前のミサで「キリストは侮辱されても反応しなかった」と意味深長な言葉を述べた。
米紙ニューヨーク・タイムズなどは、1950年から74年にかけ、米国の神父が聴覚障害者学校の少年ら約200人を虐待し、虐待行為が判明した後、枢機卿だった法王は懲戒などの措置を取らなかったと報じた。(共同)
関連ニュース
ローマ法王に飛び火 児童への性的虐待 神父の処分見送った?