【プロフェッショナル登場】パナソニックに2度入社 海外部門の美人スペシャリスト
2010.1.23 18:00
パナソニックマーケティングヨーロッパの村戸美樹さん パナソニックの冷蔵庫や洗濯機といえば、国内有数の家電ブランドとして人気が高い。しかし、意外にも欧州で発売されたのは昨年のことだ。
「テレビなどと異なり、生活習慣が大きく影響する」。パナソニックマーケティングヨーロッパ(ドイツ)の村戸美樹マネジャーさん(44)は両製品を売り出すことの難しさをこう説明する。徹底した現地調査により、目標を大きく上回る成果を上げている。
両製品の発売にあたり最もこだわったのは「環境性能」。省電力・節水など省エネ性を追求した結果、冷蔵庫では「欧州エネルギーラベル」で業界初の最高ランクA++を取得。洗濯機も業界トップレベルの性能を有し、環境意識の高い欧州の富裕層から支持を得た。
入社は1987年。結婚出産を機に一度退社したが、出産後自宅から通える部署でアルバイトとして仕事を再開。再入社制度をパナソニックで初めて利用して、90年に正社員として復帰した。
その後、東南アジア、大洋州向け電子レンジなどの営業を担当。低価格を武器とする現地メーカーに対抗するために、電子レンジの利用法を研究。インドではインド料理に欠かせない「パパド」と呼ばれる揚げたせんべいを、タイではタイ料理で一般的な空芯菜のいため物の調理機能をそれぞれ搭載した。欧州で発売した冷蔵庫でも庫内にワイン棚を設置したり、洗濯機では硬水でも洗剤が溶けやすいように水温を上げる機能を取り入るなど、工夫をこらした。
「日本の白物家電は高性能だが、世界で好まれている製品とは異なる。世界で支持される製品を作れば、シェア拡大につながる」と意欲をみせる。(阿部佐知子)