平壌に新スローガン登場「決定的転換を」
2010.1.1 16:25
北朝鮮の首都平壌は1日、雪模様の中、新年を迎えた。街頭には、同日早朝に発表された朝鮮労働党機関紙「労働新聞」などの新年共同社説のタイトルになった「党創建65周年となる今年に再度、軽工業と農業に拍車をかけ、人民生活で決定的転換を起こそう」という新たなスローガンが書かれた看板が登場した。
また、金正日総書記に対し「新年のあいさつをささげます」といった看板や国旗、赤旗も掲げられた。
市内の商店や食堂は元日から営業。金総書記が昨年視察した「牡丹峰商店」は果物や食料品を買い求める市民でにぎわった。(共同)
「米との敵対関係終息を」 北朝鮮の機関紙3紙が新年共同社説
2010.1.1 15:34
【ソウル=水沼啓子】北朝鮮は1日、今年の施政方針を示した朝鮮労働党機関紙「労働新聞」、軍機関紙「朝鮮人民軍」、青年組織機関紙「青年前衛」の3紙の新年共同社説を発表した。対外関係では米朝間の敵対関係を終息させる必要性を強調し、「対話と交渉を通じて朝鮮半島の強固な平和体制を整え、非核化を実現しようとする立場は一貫している」としたが、6カ国協議については言及しなかった。
昨年12月にオバマ米政権下で初の米朝高官協議を行ったことを受け、対米関係改善をさらに推進する立場を示したとみられる。対日関係については、1997年を最後に登場しておらず、今年も触れていない。
また、韓国との南北関係では、2000年の南北首脳会談から10年となることを強調しながら、「南北関係改善の道を開いていかなければならない」と韓国に対話と関係改善を呼び掛けた。
内政面では、国民生活向上に決定的な転換をもたらすために軽工業と農業に重点を置くように求め、これまでの国防工業重視の方針を後退させた。
昨年については、長距離弾道ミサイル発射と2度目の核実験に言及し、「強盛大国建設で勝利の最初の砲声をとどろかせた歴史的事件だった」とたたえた。