中国08年のGDP9・6%増に上方修正 すでに日本抜く?
2009.12.25 17:03
【上海=河崎真澄】新華社電によると、中国国家統計局は25日、2008年国内総生産(GDP)規模を再集計した結果、これまで公表してきた30兆670億元(約391兆円)から31兆4045億元(約408兆円)に約4・4%増えたと発表した。これにより、08年のGDP成長率は従来の9・0%から9・6%に上方修正された。
ドル換算のGDP規模で中国は、10年にも日本を追い抜いて世界第2位の経済大国に浮上するとみられている。対ドル為替相場にも左右されるが、統計が正確なら、今回の上方修正で08年段階で中国がすでに日本を追い抜いて2位になっていた可能性もある。ドル建てGDPの各国比較は、国際通貨基金(IMF)が来年春に発表する見通し。
中国は今年1月、すでに発表済みだった07年のGDP規模を上方修正したことで、07年にさかのぼってドイツを抜いて3位に浮上した経緯がある。08年GDP規模は、上方修正前のドル換算で中国が4兆2950億ドルだったのに対し、日本はこれを530億ドル上回る4兆3480億ドルで2位の座を維持していた。
09年は、日本が円高でドル換算のGDPが増える“追い風”により、中国の追撃をギリギリかわす可能性もある。
中国政府は今年、年率8%前後の成長目標を掲げており、目標達成はほぼ確実とみられていたが、08年のGDP規模が上方修正されたことで成長率の下げ圧力となる。
中国のGDP統計数値をめぐっては今年第2四半期(4~6月)と第3四半期(7~9月)の2回にわたって国家統計局発表と、地方政府の発表数字の合計が10%以上も食い違うなど、信頼性に疑問符がついている。
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