ティティカカ湖の水位が低下 温暖化が農漁業に打撃
5日、水位低下による湖面の後退で、乾ききった耕地とボリビア側のティティカカ湖(共同)
【ポトシ(ボリビア南部)共同】南米ボリビアとペルーにまたがり、世界有数の高地にあるティティカカ湖で2003年以降、毎年平均水位が下がり、今年は03年より約1・7メートル低下した。
湖面が後退、耕地が干からびるなど農業や漁業への打撃が広がっている。地球温暖化で湖水の蒸発が加速していることが原因とみられ、ボリビア政府は貯水池建設などへの国際支援を呼び掛けている。
主要都市ラパスから車で約2時間、ティティカカ湖は標高約3800メートルに位置する。例年なら雨期で雨が降る12月上旬、日差しはきつく、ワタハタ地区周辺では湖岸の農地が数百メートルにわたって乾ききり、小型船が打ち上げられたように荒れ地に横たわっていた。
同国西部を南へ流れる川の源流でもある湖はかんがい用水などに使われ、国民の4分の1弱に相当する約230万人が何らかの形で依存しているという。
2009.12.11.16:59デイリースポーツ