小中高校の暴力、過去最多 3年連続増で6万件
2008年度に全国の国公私立の小中高校が把握した学校内外の暴力行為は3年連続で増え、過去最多の5万9618件となったことが30日、文部科学省の問題行動調査で分かった。特に中学は約6千件増え、全体の72%を占めた。
特別支援学校も加えたいじめの把握数は8万4648件で前年度より約16%、1万6449件減った。自殺した児童生徒は136人で、いじめが絡んだのは中高で3人という。
文科省は暴力行為が増えた理由を(1)規範意識の低下(2)感情を制御できない(3)コミュニケーション能力の不足―と分析。教職員が一体となって問題行動を早期発見し、警察などと連携して毅然とした対応をするよう、30日付で全国の都道府県教育委員会などに通知した。
調査によると、暴力行為の発生件数は小学校が6484件(07年度より1270件増)、中学校は4万2754件(同5951件増)、高校は1万380件(同359件減)。
内訳は「生徒間」が3万2445件、「対教師」が8120件、見知らぬ人などへの「対人」が1724件。「器物損壊」は1万7329件だった。
2009/11/30 17:01 【共同通信】