2009.11.18.9:38
ユダヤ住宅900戸建設を承認 イスラエル、米の反対無視
【エルサレム共同】イスラエルが首都と定めるエルサレム市当局は17日、同国が第3次中東戦争で占領、一方的に併合した旧アラブ人地域の東エルサレムにあるユダヤ人住宅地ギロで、新たに住宅900戸の建設を承認した。
イスラエル紙によると、米国のミッチェル中東和平担当特使は16日、イスラエルのネタニヤフ首相側近にギロの住宅建設計画の中止を要請したが、無視された格好。ギブズ米大統領報道官は声明で「和平交渉再開を目指すわれわれの努力をより困難にする行為」として「失望」を表明した。
オバマ米政権はパレスチナ和平交渉の早期再開を目指してきたが、イスラエルが占領地での入植停止に応じないためパレスチナは交渉再開を拒否。パレスチナ幹部は17日、ギロの建設承認について「交渉再開が無意味であることを示した」と非難し、新たな対立要因が加わった。
ギロはイスラエルが東エルサレム併合後に建設した住宅地で、現在約4万人が住む。900戸増設にはさらに手続きが残っており、着工は3、4年後の見通し。