【結婚詐欺・連続不審死】婚活サイトに思わぬ余波 楽天が開始見合わせ
2009.11.13 23:33
埼玉県警に詐欺容疑で逮捕、起訴された無職の女(34)=東京都豊島区=の知人男性が相次いで不審死した事件の影響を受け、楽天(東京都品川区)のインターネット婚活サイト「楽天マリッジ」が、サービス開始を見合わせていたことが13日、分かった。こうした婚活サイトは安価で利用しやすいと人気だが、事件で被害者を“物色”する場になったと伝えられたことから、利用者離れが起きる可能性もある。
楽天によると、「楽天マリッジ」は今月4日から予約登録を受け付け、25日にサービスを開始する予定だった。すでに入会予約や問い合わせもあった。
しかし、事件で“婚活サイト”がクローズアップされたことなどから、「ネットでの出会いが事件の起点となりうることを重く受け止め、より安心安全なサイトにするため、サービス内容やシステム調整を再設計することにした」(同社広報)という。現在は予約登録の受け付けは中止しており、すでに登録していた人にはメールで通知した。今後、サービスを開始するかどうかは未定だという。
結婚相談所認証機関「日本ライフカウンセラー協会」の原口博光事務局長によると、大手の「ヤフー縁結び!」「エキサイト恋愛結婚」「ブライダルネット」などネットの結婚情報サービスは数千~数万人の会員を集め、急成長している。これらの大手サイトでは、入会時に独身証明書を提出させるなど身分確認も厳格で、「今のところ、利用者から不安の声は聞かれない」(ヤフー)と事件を静観している。
ただ、原口氏は「ネットの結婚情報サービスは月会費数千円と安く気軽に入れる一方で、質は玉石混交」と指摘。悪質なサイトが増えれば、利用者離れにつながりかねない。
(道丸摩耶)