映画「アンを探して」きょうから公開 衰えぬ人気 オマージュ捧げ (1/2ページ)
2009.10.31 07:23
ダニエル・ピロン(中央)と穂のか(左)に演出する宮平貴子監督=2008年夏、カナダのプリンス・エドワード島(C)2009 Zuno Films グランジュテ
カナダの児童文学の名作「赤毛のアン」をヒントにした映画「アンを探して」(日本・カナダ共同製作)が、31日から公開される。「赤毛のアン」は昨年、刊行100周年を迎え、日本でも記念行事や関連本の刊行が続くなど今も愛され続けるロングセラー。「赤毛のアン」へのオマージュに満ちた映画の公開で、日本でのアン人気にいっそう拍車がかかりそうだ。
「日本の『赤毛のアン』人気はカナダでも驚かれるほど。物語の舞台で、現代の日本の女の子を主人公にした映画を撮ろうということになった」。こう語るのは、この作品が長編デビューとなるカナダ在住の宮平貴子監督(30)だ。原案はカナダ在住のプロデューサー、ユリ・吉村・ガニオンさんで、約20年前に「赤毛のアン」のミュージカルを日本に招聘(しょうへい)する際、その人気の高さを知り、映画化を思いついたという。
映画の舞台は「赤毛のアン」と同じカナダ東部のプリンス・エドワード島。夏休みに日本から一人で訪れた17歳の杏里が、「赤毛のアン」の大ファンという祖母の初恋の相手を探しながら島の人々と接していく。一人の少女が成長していく姿は、原作者のモンゴメリが作品に込めた自立していくアンの生き方と重なってみえる。
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2009.10.31 07:23
ダニエル・ピロン(中央)と穂のか(左)に演出する宮平貴子監督=2008年夏、カナダのプリンス・エドワード島(C)2009 Zuno Films グランジュテ
宮平監督は大学生のとき、ユリさんの夫のクロード・ガニオン監督の映画を手伝った縁で、監督のプロダクションに所属。企画の段階で村岡花子訳の「赤毛のアン」を一晩で読み、「幸せを見つけるのはあくまでも自分だということに気づいた。今の時代にも必要とされている物語だと思った」という。
-略-