仙台「正論」懇話会 田久保氏が講演「インド洋海自の撤退は疑問」
2009.10.15 19:35
第17回仙台「正論」懇話会で論説する田久保忠衛氏=15日午後、ホテル仙台プラザ(撮影・中村翔樹)
仙台「正論」懇話会の第17回講演会が15日、仙台市のホテル仙台プラザで開かれ、杏林大大学院客員教授の田久保忠衛氏が「鳩山政権が直面する課題」と題して講演した。
田久保氏は「鳩山政権は外交・防衛政策がアキレス腱(けん)になる」と指摘。インド洋での給油支援活動の撤退に触れ「今、オバマ米大統領は、中東の兵力を増派すべきという意見と、混乱の長期化を嫌う世論とのはざまに立ち、政権発足後、最も重大な決断を迫られている。
このタイミングで撤退の判断を下すのは、同盟国として疑問だ」と述べ、鳩山政権の外交政策に懸念を示した。
また、「外交問題では大局的に世界を眺める姿勢が重要だ。鳩山政権はマニフェスト(政権公約)に示した理想主義だけでなく、リアリズムを基盤にした行動をとるべき」と強調した。
「不幸なこと」インド洋海自撤収方針に米下院議長
2009.10.16 01:10
ペロシ米下院議長は15日の記者会見で、日本政府がインド洋での海上自衛隊による補給活動を撤収する方針を固めたことについて、「不幸なことだ」と、失望の意を表明した。
オバマ政権はアフガニスタンへの米軍増派を検討しているが、米議会からは各国にアフガンへさらなる貢献をするよう求める声が強まっている。(ワシントン 有元隆志)
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