寺コン:僧侶との婚活パーティーに仏女殺到 鎌倉の円覚寺
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毎日新聞
4 時間前
29.09.11.
© 毎日新聞 「寺コン」の会場となる浄智寺の苔むした石段と鐘楼門(奥)=神奈川県鎌倉市山ノ内で
神奈川県鎌倉市山ノ内の臨済宗大本山・円覚寺(横田南嶺管長)が、横浜市の結婚相談所「TC総合企画」と共同で11月に初の婚活パーティーを企画したところ、予約が殺到する事態となった。禅宗文化を未来に伝える担い手を増やそうと、同宗の男性僧侶30人の伴侶となる女性を募集したが、応募は定員を大きく上回り、増席や追加開催を検討している。【因幡健悦】
円覚寺は1282年開山で、鎌倉五山第2位の名刹(めいさつ)。世界的な仏教学者・鈴木大拙や文豪・夏目漱石も参禅したことで知られる。円覚寺派の寺院は全国にあるが、僧侶の晩婚化・独身化が進み、後継者の確保が問題となっている。そこで、歴史や仏像に関心の高い女性が多いことに着目し、11月19日に初の「寺コン」を開催することにした。
会場は、しっとりとした秋の風情を楽しめるようにと、同派の古刹で鎌倉五山第4位の浄智寺を選んだ。TC総合企画のホームページなどで募集したところ、申し込みが相次ぎ、開催2カ月以上前に満席となった。
お寺が男女の縁を取り持つ「寺コン」は各地で行われているが、著名な大本山の主催で男性が全員僧侶というのは異例。TC総合企画の北川城三副社長は「反響の大きさに驚いている。鎌倉の大本山主催という斬新さが人気を集めたのではないか」と話している。
人口減少や後継者不足でお寺がなくなる「寺院消滅」が全国で相次ぎ、社会問題になっている。北川さんは「お寺は地域文化の担い手であり、寺コンを通じて地域を元気にしたい」と追加開催に意欲を示している。
参加費はお茶、菓子付きで1人3000円(拝観料込み)。