マレーシアの対応非難=北朝鮮、正男氏事件を初報道―「露骨な主権侵害」と主張
時事通信
24 分前
29.02.23.
【ソウル、クアラルンプール時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害された事件で、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は23日、身元の特定を避けながらも事件を初めて報道し、検視を行ったマレーシア当局の対応を「主権の露骨な侵害」と非難した。
同通信によると、朝鮮法律家委員会スポークスマンは22日付の談話で「マレーシアで2月13日、外交旅券を持つわが国民が航空機搭乗前に突然、ショック状態に陥り、病院搬送中に死亡した」と発表。マレーシア外務省や病院側が当初、「心臓まひによる死亡」と北朝鮮大使館に伝えたと説明した。しかし、韓国メディアが「毒殺」と報じたことを受け、マレーシア側が「引き渡し要求や国際法を無視し、われわれとの何の合意も立ち会いもないまま」検視を行ったと批判した。
スポークスマンはさらに、「マレーシア警察は客観性、公正性を欠き、何者かの操縦に従って捜査の方向を定め、われわれに嫌疑を掛けている」と主張。「南朝鮮(韓国)当局は、事件を以前から予見し、脚本まで作っていた」と決め付けた。
マレーシア警察は北朝鮮に対し、事件に関与した疑いのある在マレーシア大使館のヒョン・クァンソン2等書記官らの事情聴取や、既に本国に戻ったとみられている北朝鮮国籍の4人の容疑者の身柄引き渡しを求めているが、北朝鮮が拒否するのは確実だ。