高い鼻に坊主頭…ペルシャ人役人?描いた木簡
読売新聞
1時間前
28.10.13.
ペルシャ人の役人の名前を記した8世紀の木簡が出土した奈良市の平城宮跡近くで、外国人とみられる顔を描いた同時代の木簡が見つかっていたことが、奈良文化財研究所の調査でわかった。
ペルシャ人役人を連想させ、同研究所平城宮跡資料館(奈良市佐紀町)で15日に始まる「地下の正倉院展」で木簡の写真を展示する。
木簡の顔に似た「伎楽面・酔胡従」(第66回正倉院展図録より)© 読売新聞 木簡の顔に似た「伎楽面・酔胡従」(第66回正倉院展図録より)
顔の絵の木簡は、ペルシャ人を意味する「破斯(はし)」と書かれた木簡が発見された場所から約70メートル北東で見つかった。一緒に出土した土器などから同年代のものとみられる。顔は木簡の表に二つ、裏に一つ描かれ、いずれも高い鼻と、坊主頭が特徴。古代の仮面劇「伎楽(ぎがく)」で使われたペルシャ人の面に似ている。
木簡には字の練習をした跡もあり、顔の絵も役人の落書きとみられる。