拉致追及、国際司法の場で…国連特別報告者
12 時間前
28.09.26.
インタビューに答えるトマス・キンタナ氏(ジュネーブ・国連欧州本部で)=笹沢教一撮影© 読売新聞
【ジュネーブ=笹沢教一】北朝鮮の人権問題を担当する国連特別報告者に8月に就任したトマス・キンタナ氏(47)が23日、読売新聞のインタビューに応じた。
日本人拉致問題を「きわめて重大な人権問題」と位置づけ、拉致を含む北朝鮮指導部の人権犯罪の責任を国際司法の場で追及するための具体的な方策を、来年3月の国連人権理事会で発表すると明らかにした。「11月に予定する東アジア訪問の際に日本を訪れ、拉致被害者家族の話を聞きたい」との意向も示した。
キンタナ氏は拉致問題について、「過去に前進はあったが、いまだ完全に解決されていない問題だ」と述べた。北朝鮮の人権犯罪については、2010年から今年7月まで特別報告者を務めた前任のマルズキ・ダルスマン氏が、国連安全保障理事会に対して国際刑事裁判所(ICC)への付託を求めたが、安保理が動かず、実現していない。