重文の仏像、所有権めぐり訴訟 大津地裁
産経新聞
8 時間前
28.05.25.
滋賀県甲賀市の大岡寺(だいこうじ)で約15年前から所在が確認されていない国重要文化財の仏像2体を巡り、所有権確認を求めて大津地裁に訴訟を起こした安楽寺(東京都品川区)の代理人弁護士が24日、報道各社に安楽寺の本堂に安置された仏像2体の写真を公開した。
撮影日は今月18日。代理人弁護士は「防犯上の観点から別の場所で保管していたが、20日に安楽寺で実施した『大施餓鬼会(せがきえ)』に際して本堂に設置した」としている。一般向けの公開はしていないという。
2体は「木造千手観音立像」(鎌倉時代)と「木造阿弥陀如来立像」(平安時代)。訴状によると、安楽寺は大岡寺から2体を無償譲渡されたとして所有権を主張。一方、大岡寺は無償譲渡していないとして、争う姿勢を見せている。
県文化財保護課は「現物を見ないことには本物だと確認できない。まずは訴訟で仏像の所有権が明らかになるまで、注視したい」と話している。