清水寺で盗撮多発=急階段、修学旅行狙い―京都府警が警戒強化
時事通信
7 時間前
27.12.26.
観光客でにぎわう世界文化遺産の清水寺(京都市東山区)で、盗撮の被害が多発している。急な階段があり、スカート姿の修学旅行生が多いことなどが理由という。京都府警は捜査員10人以上を配置し、取り締まりを強化している。
府警によると、2014年秋ごろインターネット上で、京都の盗撮スポットとして清水寺を紹介したサイトや、境内で盗撮された投稿画像を多数発見した。寺の職員からも、長時間境内をうろつくなど不審な動きをする人物の情報が寄せられた。
特に被害が多いのは、正門の仁王門周辺。急階段がある上、スカートの修学旅行生が多く、カメラを構えても怪しまれない。手提げかばんのファスナーを1センチ弱開けてピンホールレンズで撮影したり、本来は自分の写真を撮るための「自撮り棒」に取り付けたスマートフォンをスカートの下に近づけたりと、手口もさまざまだ。
府警生活安全対策課と東山署は、観光シーズンを迎えた今年9月から取り締まりを強化。捜査員10人以上が警戒に当たり、12月初めまでに7人を府迷惑防止条例違反容疑で逮捕・書類送検したほか、5人を指導警告した。うち9人は他府県在住で「盗撮目的で来た」と話したという。
京都府内の盗撮による検挙は、今年1月から11月までで87件に上る。同課は「顔が写った状態でネットに投稿され、売買の対象となる恐れもある」と被害の拡大を懸念。「検挙は氷山の一角で、実際の被害は数十倍あると思われる。常に周囲に気を配るなど、女性も自衛の意識を持って」と注意を呼び掛けている。