サウジアラビア、中国からの「原油輸入追加」の要求を拒否=英メディア
サーチナ
モーニングスター株式会社
2015/05/21
中国メディア・参考消息は21日、サウジアラビアが中国による更なる石油提供の要求を拒否したとする英・ロイターの20日付報道を伝えた。(イメージ写真提供:123RF)© Searchina 提供 中国メディア・参考消息は21日、サウジアラビアが中国による更なる石油提供の要求を拒否したとする英・ロイターの20日付報道を伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・参考消息は21日、サウジアラビアが中国による更なる石油提供の要求を拒否したとする英・ロイターの20日付報道を伝えた。
記事は、中国のベテラン石油取引商が「サウジアラビアが中国聯合石油公司と国政石油化工聯合公司による5月・6月の追加原油輸送の要求を拒否したため、西アフリカ、オマーン、ロシアからの供給を模索することになった」と語ったことを紹介。また、サウジアラビアの原油を使用している中国の精製所関係者も「5月と6月の重質油供給がやや逼迫(ひっぱく)している」と語ったことを伝えた。
そのうえで、ブレント原油価格が過去の水準からみればいまだに低いものの、1月以降40%値上がりしており、ちょうど中東から中国に供給される原油が10%減少するのに対応した形となっていると説明。トムソン・ロイターの原油研究担当者が「サウジアラビアの対中原油輸出が5月に大きく減少したことで、中国市場におけるシェアも減った」と分析したことを紹介した。そして、4月には36.5%だった中国輸入原油におけるサウジアラビアのシェアが、5月には約30%まで減少するとのデータを示した。
記事は、サウジアラビアによる追加供給拒否について、世界最大の原油輸入国となった中国の需要が新記録を更新しようという状況において、サウジアラビアが自国の精製所のために原油を確保する動きが背景にあると解説。また、同国の国営石油企業が4月の時点で日本や韓国の一部契約供給量を減らしたこと、同国のほかにクウェートやアラブ首長国連邦といったOPECメンバーも供給増加の要求を拒否したと中国の石油輸入商が明かしたことを併せて紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)