植物はなぜまっすぐ伸びる? タンパク質が「姿勢」に関与 京都大、仕組み解明
産経新聞
27.03.24.
2 時間前
太陽光などに応じて植物が伸びる向きを変える際、目的の方向にまっすぐ姿勢を保つ仕組みを、京都大大学院理学研究科の西村いくこ教授(植物細胞生物学)らのグループが明らかにした。英オンライン科学誌「ネイチャー・プランツ」に24日、掲載される。
西村教授らはアブラナ科のシロイヌナズナを使って実験。「ミオシンXI」と呼ばれるタンパク質の一種が作れなくなると伸びる方向が定まらず曲がりくねった形になることから、ミオシンXIが姿勢を保つ働きを持つことが分かった。
多くの植物は、生育に有利な環境を得るために光が差す方向に茎や葉の向きを変えたり、横倒しにすると起き上がったりすることが知られているが、目的の方向へまっすぐ伸びる仕組みは解明されていなかった。
西村教授は「植物は外部の刺激に応じて伸びる方向を変えるが、微弱な変化で過剰に反応すると無駄が多いので、曲がりすぎないようブレーキをかけて姿勢を保つ働きがあるのではないか」としている。