2014年3月13日 16:40更新
大阪ガス、愛知県内に石炭火力発電所を新設
[大阪市 13日 ロイター] -大阪ガス<9532.T>は13日、愛知県内に石炭火力発電所を新設すると発表した。総投資額は240億円を予定。発電容量は11万キロワットで、一般家庭の4万世帯分に相当する電気を供給できるという。2016年下期の運用開始を計画。今後、国内のガス市場の自由化が見込まれる中、環境性と経済性を両立できる発電所を増設し、電力事業の強化につなげる。
新石炭火力発電所は、大ガスの100%子会社が出資する中山名古屋共同発電(大阪市同中央区)が、現在操業中の名古屋発電所(愛知県武豊町)の隣接地に建設する。
同発電所はIPP(独立系発電事業者)として、中部電力 <9502.T>に電気を販売しているが、新設する石炭火力発電所の販売先は未定としている。
新たな発電所は今春にも着工する。ベースとなる石炭燃料に木質系のバイオマスを混焼させることで、従来の石炭火力発電所に比べ二酸化炭素(CO2)の排出量を30%低減できるという。木質系バイオマス燃料は主に北米から調達する方針。
大阪ガスグループが持つ発電所の発電容量は約180万キロワット。うち石炭火力発電所は現在操業中の名古屋発電所のみで、発電容量は全体の約1割となっている。
中山名古屋共同発電には、大ガス100%子会社のガスアンドパワー(大阪市中央区)が95%、電炉メーカーの中山製鋼所(同大正区)が5%出資する。
(長田善行)
*内容を追加しました。