脱走のドイツ人 「東北人の善意」に助けられ…
2013.11.14 23:12 [外国人犯罪]
身柄を確保され仙台中央署に入るウラジミロビッチ容疑者(奥)=14日午後7時21分
傷害容疑で逮捕されたドイツ国籍のシューツ・ペトロ・ウラジミロビッチ容疑者(25)が宮城県警仙台中央署の取調室から逃走した事件。容疑者は署から沿岸の宮城県七ケ浜町まで約16キロ、途中で衣服をもらい、車に乗せてもらうという“東北人の善意”に助けられていた。「捕まって安心」「殺人など新たな事件に発展しなくてよかった」。成り行きを見守っていた住民からは安堵の声が漏れた。
のどかな住宅街に位置する七ケ浜交番。「確保、確保」。14日午後6時半、同容疑者が出頭すると、警察官が叫んだ。近くでガソリンスタンドを経営する男性(68)は逃走劇のラストシーンを目撃。逃走犯と知らずに、多くの人が容疑者に服をあげたことを指摘し「困った人を助けるいいところが裏目に出て残念だ」と振り返った。
車で移送された容疑者は仙台中央署に到着。両脇を署員に抱えられ、頭は濃いグレーの服で覆われていた。