ソニーなど大手電機、部品の調達機能をアジアにシフト
2012.12.20 21:35
大手電機で部品の調達機能をアジアにシフトする動きが広がっている。ソニーは、タイや中国などアジアの拠点で使用する部品の調達機能の一部を、平成25年1月までに日本の本社から現地に移管する。パナソニックも本社の調達機能をシンガポールに移転した。製品価格の下落や円高に苦しむ各社は、安価で高品質な海外部品の採用を増やしコスト削減につなげる。
ソニーは部品調達に関する戦略立案を本社の調達本部が担ってきたが、このうち購買先を選定する機能をアジアの4拠点に移管し、新たな調達先の開拓を通じて、デジタルカメラなどの生産コスト削減を図る。これに伴い、本社から計50人程度を現地に派遣し、本社のスリム化も進める。
大手電機では、4月にパナソニックが本社にあった部品や原材料の調達機能をシンガポールに移転。日立製作所も4月に中国・アジア地域での調達統括機能を北京に移した。
各社が海外の調達を強化する背景には、アジアの部品メーカーの技術力が向上し、品質が高まってきたことがある。長引く円高傾向の下、ライバルの韓国や台湾勢に対抗するため、安価な海外部品の調達を増やさざるを得ない側面もある。
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