三菱樹脂、太陽光を利用した植物工場を中国・江蘇省に設置
2011.11.24 17:48
三菱樹脂は24日、太陽光を利用した植物工場を中国・江蘇省の無錫市に建設し、現地の農業協同組合と組んで実証実験を始めたと発表した。国内では千葉大学と共同で実証実験を展開しているが、海外では初めて。
中国は農業ハウスを利用した栽培面積が360万ヘクタールで、日本の約70倍の規模を持つ有望市場。同社は今後、中国を足がかりに植物工場ビジネスの海外展開を加速する。
農業資材を扱う子会社のMKVドリームが、江蘇省を中心に展開する農業協同組合のチャイナコープ社と提携。実証実験では両社が合計約6000万円を投じて面積1000平方メートルの太陽光利用型の植物工場を設け、養液栽培でトマトやほうれん草などを育て、1年間かけて生産性や事業性を調べる。生産した野菜はチャイナコープ社の販路を通じ、主に富裕層向けに売り込む。
実証実験を終えた後は両社で合弁会社を設立し、栽培システムの現地生産も視野に入れている。
三菱樹脂は今後、江蘇省以外でも提携相手を見つけるなどして、中国で植物工場ビジネスを本格展開していく考え。また中国を足がかりに、植物工場ビジネスで2015年に年間20億円、20年に100億円程度の海外売上高を目指している。
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