本四は普3000円、軽2000円/新料金案
2010/04/03 09:44四国新聞
国土交通省は2日、6月から実施する高速道路の上限料金制の概要を固めた。軽自動車は千円、普通車は2千円、中型車と大型車は5千円で、特大車は1万円とする。本州四国連絡道路については、競合するフェリーへの配慮などから、軽自動車は2千円、普通車は3千円と割高にする。
民主党は2009年夏の衆院選マニフェスト(政権公約)で「高速無料化」を掲げていた。これに対し上限制導入の伴う現行割引の廃止では、値上げになるケースもあり反発も予想される。
上限制は、走行距離が長くても一定以上の通行料は徴収しない制度。自動料金収受システム(ETC)搭載の有無にかかわらず、現金にも適用する。
上限制の導入に合わせ、ETC搭載車を対象にした休日(土日祝日)限定の「上限千円」などの現行割引は廃止。高速道路の利用距離に応じてポイントを付け、割引をする「マイレージサービス」も廃止する方針だ。
負担増を懸念する物流業界などに配慮し、激変緩和措置も講じる。具体的には、10年度に限り、現行の夜間割引と地方部の通勤割引をそれぞれ現在の最大5割引きから3割引きに縮小して継続し、大口利用者向けの割引も続ける案で最終調整している。
またハイブリッド車などエコカーの一部を軽自動車並みの料金とする割引も新設するが、導入時期は7月以降になるとみられる。
上限制は、6月から始まる予定の社会実験で無料化される区間や首都高速、阪神高速以外が対象。国交省は首都高速と阪神高速の定額制を見直し、走行距離に応じて額が変わる距離別料金制に移行する方針も表明している。
本四3橋では現在、ETC搭載の全車種を対象に、平日は昼間と夜間に3割引、朝夕と深夜に5割引を実施。瀬戸大橋(早島IC~坂出IC)の通行料金は、普通車なら3割引適用で2870円(軽自動車2310円)、5割引適用で2050円(同1650円)。土日祝日は終日千円となっている。一方、ETCを搭載していない場合は4100円(同3300円)。