富士通前社長が辞任取り消し要求 「強要された」と
昨年9月に富士通社長を辞任した野副州旦氏が、辞任の取り消しを求める文書を同社に提出していたことが5日、明らかになった。野副氏側は「反社会的勢力と付き合いがあるといううその理由で辞任を強要された」と主張。臨時取締役会を開き、本人による釈明の場を設けるとともに、辞任手続きに問題があるとして、外部調査委員会での検証を求めた。
富士通広報IR室は「文書を受け取ったのは事実だが内容についてはコメントできない。対応は検討中だ」としている。
富士通は昨年9月、野副氏が社長を辞任し、間塚道義会長が社長を兼務する人事を発表。間塚氏は記者会見で「野副氏から病気療養を理由に職を辞したいとの申し出があった」と説明した。
野副氏側によると、野副氏は昨年9月25日の取締役会の開催前に、間塚氏や秋草直之取締役相談役らに呼び出された。子会社の売却交渉の関係者が反社会的勢力であると指摘され、「企業のトップが付き合いを持てば上場廃止となる」として社長辞任を迫られた。
2010/03/05 12:55 【共同通信】