空港で全身透視検査を政府検討 テロ対策
昨年12月の米機爆破テロ未遂事件を受け欧米各国が空港への配備を進めている、乗客への「全身透視型スキャナー検査」について日本政府も導入の検討に入ったことが2日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。
全身スキャナーは人間の体を白、それ以外の異物を黒い画像で示し、乗客の衣服の下に隠されたものも探知できる性能を持ち、金属探知機よりも有効とされる。ただ身体的特徴が鮮明に映し出されるためプライバシーの観点から問題が指摘されている。日本政府は米政府や航空会社の意向も聴きながら導入の可否を最終的に判断する方向だ。
関係者によると、日本政府は米機のテロ未遂事件を「新たな脅威」と位置付け、国内の航空保安体制を再確認する作業に着手。1月に内閣官房の呼び掛けで国土交通省、外務省、警察庁などによる事務レベルの会議を2回開催した。
この中で全身スキャナーの海外での運用状況が報告され、日本国内の空港で全身スキャナーを導入する場合の課題や費用、テロ防止の具体的効果について意見交換。今後も関係省庁で協議する。
2010/02/02 14:02 【共同通信】