韓国、原発市場に本格参入 30年までに80基輸出目指す
22.01.22.18:00ディリースポーツ
韓国釜山市の原子力発電所建設現場を視察する李明博大統領=13日(聯合=共同) 【ソウル共同】韓国政府は22日までに、自動車や造船、半導体に続く将来の主力輸出産業として、原子力産業を育成する方針を発表した。2030年までに原子炉80基を輸出、世界で建設される原子力発電所の20%を手掛け「三大原発先進国」(知識経済省)入りを目指す。
世界では地球温暖化対策の一環として、原発を推進する機運が高まっている。韓国はこうした状況を踏まえ、日本、米国、フランス、ロシアなどが激しい受注合戦を展開する国際的な原発市場に本格的に参入することにした。
韓国の企業連合が昨年末、総事業費410億ドル(約3兆7千億円)規模に上るアラブ首長国連邦(UAE)初の原発建設を受注したことについて、知識経済省は「韓国の原発の輸出競争力が実証された」と評価。中東などでの受注拡大や欧米進出に力を入れる一方、88兆ウォン(約7兆円)の市場規模と推定される老朽化した原発の保守整備にも乗り出す。
同省によると、今後、原子力分野の研究開発に官民合わせて約5千億ウォンを投入。主要機器の完全国産化や原発の長寿命化技術習得を図るほか、建設工期を大幅短縮するための技術開発も推進。専門技術者の養成にも力を入れる。