首相の「検察と闘って」に不見識と批判
1月16日21時5分配信 読売新聞
鳩山首相は16日、検察当局との対決を主張する民主党の小沢幹事長と首相公邸で会談した際、「闘って下さい」と述べたことを自ら記者団に明らかにした。
行政の長として不適切な発言だとの指摘が出ている。
佐伯啓思京大教授(現代社会論)は「首相は政府のトップで、政府の組織である検察と『闘う』と言うのは不見識だ。党代表として党を守りたかったのかもしれないが、行政トップの立場は違う。鳩山首相の発言は軽い」と論評した。
首相は党幹事長当時、代表だった小沢氏の公設第1秘書の逮捕を「国策捜査」と表現、世論の批判を浴びたが、首相就任に際し態度を変え、検察の捜査を尊重する考えを示してきた経緯がある。
首相の元秘書も偽装献金事件で起訴されており、政府と与党のトップが政治とカネの問題を抱える異様な事態に「自身の問題で説明を果たすことが先だ」とする批判も広がっている。 最終更新:1月16日21時5分