中国がミサイル迎撃実験 「目的を達成」と新華社
【北京共同】中国国営通信の新華社は11日、中国が同日、地上配備型の弾道ミサイル迎撃システムの「技術実験」を行ったと報じた。実験の詳細は不明だが、新華社は「所期の目的を達成した」と報道。中国外務省は「防御的な実験で、他国に向けたものではない」との見解を表明した。
カナダの軍事専門家、平可夫氏によると、中国がミサイル迎撃システムの開発を進めていることを認めるのは初めてという。ただ、新華社は技術実験としており、実際にミサイルを打ち上げて迎撃実験を行ったかどうかなどは不明。
米国が7日、台湾へ売却する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)システムの受注企業を公表して以降、中国は「中国の安全と、台湾海峡の平和と安定を損なう」(何亜非外務次官)などと反発を強めており、今回の実験も米国による台湾への武器売却問題に関連している可能性がある。
実験は中国国内で行われたとしているが、新華社は具体的な場所などを伝えていない。
2010/01/11 23:53 【共同通信】
中国、ミサイル迎撃実験に成功 米台けん制か
2010年01月12日 13:16 発信地:北京/中国
クリッピングする 拡大写真を見る 写真をブログに利用する 台湾・台北(Taipei)県萬里(Wanli)の基地に配備されたパトリオット地対空ミサイル前で警備にあたる兵士(2004年10月22日撮影、資料写真)。(c)AFP/Sam YEH
【1月12日 AFP】中国の国営新華社(Xinhua)通信は12日、中国が前日に実施した地上配備型の弾道ミサイル迎撃システムの技術実験に成功し、「所期目的を達成できた」と報じた。実験は「防御的性格のもので、他国を想定したものではない」と説明している。
ミサイル実験の数日前には、米国が台湾に売却する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)システムを発注したことが明らかになっている。
PAC3は、1年以上も前のブッシュ前政権時の2008年に、米議会が決定した台湾への武器売却パッケージに含まれていたものだ。だが、台湾を自国領土の一部とみなす中国は、米国政府に武器売却決定の撤回を繰り返し求めていた。(c)AFP