中国の軍事力は世界2位 核兵器240発 政府系シンクタンク
2009.12.28 17:43
【北京=野口東秀】中国政府系シンクタンク中国社会科学院はこのほど、「2010年国際情勢白書」を発表し、中国の軍事力を米国に次ぐ世界第2位と位置づけた。
中国メディアなどによると、白書は、中国軍が戦車7580輌、戦闘機1700機、艦艇144隻、原子力潜水艦8隻、核兵器数240発を保有しているとし、世界の軍事力を、米国、中国、ロシア、インド、フランス、英国の順にランク付けた。
同院が中国の軍事力を世界2位としたことについて、中国国内では「評価し過ぎ」との意見も少なくない。しかし、中国は現実に兵器の近代化を急速に進めている。
空軍は、レーダーに探知されにくいステルス型第5世代戦闘機の開発を進めており、8年から10年以内に配備される見通しだ。海軍も、5、6年後の国産空母建造完成を目指している。最新の潜水艦発射弾道ミサイル「巨浪2」はすでに実戦配備の段階だ。
特に抑止力として重視する核ミサイル戦力の質をみても、大陸間弾道ミサイル「東風31A」は米国の大部分を射程に収める。射程2千キロの巡航ミサイルは、日本や米空母にとっても脅威となる。
もっとも、白書は「中国は兵器の数量は比較的多いが、質で劣る」とも指摘している。今後は、米国など先進国に近づく、部隊の規模を確保すると同時に、質を重視した研究開発を進める必要があるとした。
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