中華食材の価格高騰 投機資金流入で“バブル”
【北京共同】中国でカネ余りの余波により、ニンニクやトウガラシなど中華料理に欠かせない食材の市場に投機資金が流入、価格が高騰し「バブル」と指摘されている。
中国では金融緩和により不動産市場に大量の資金が流れ込み、資産インフレの懸念が強まっているが、投機筋による物色の対象が農産物にまで拡大している形だ。これらの食材が「新型インフルエンザの予防に効く」とのうわさが広がったことも影響している。
北京市近郊の農産物卸売市場でニンニクを手掛ける冀振東さんによると、5月ごろには1トン当たり約300元(約3900円)だった山東省や河南省などの産地からの仕入れ価格は、11月下旬には20倍以上の約7千元まで値上がりした。連動して八百屋や飲食店などへの卸価格も引き上げた。
同市場の関係者は「ニンニク価格の高騰は産地の作付面積の減少などもあるが、投機資金の流入が大きな原因」と強調。
トウガラシの価格が昨年の同時期の6倍に上昇している地区もあることから、中国メディアは「ニンニク投機家がトウガラシに転戦」などと伝えている。さらには星形の香辛料「八角」も値上がりしたという。
2009/12/09 16:23 【共同通信】